2015年8月17日(月)
「同じかたちのカードを組み合わせたら、『あっ』とおどろく世界が見えた」
みんなが一度はあそんだことのあるブロック。ブロックって、プラスチックでできていたり、木でできていたりと立体的だけど、この日は、薄い紙でできた「紙のブロック」に挑戦したね。ちいさな紙のカードにはさみで切り込みを入れて、それぞれを組み合わせるだけで、平面だった紙が立ち上がる。みんなの前で先生が2枚、3枚、4枚・・・とつなげていくと、なんだかおもしろそうなかたちができてきて、自分でも何かつくってみたくなったね。でも、いざやってみると、案外バランスを取るのが難しくって、なかなか思うようにいかないこともあったけれども、つくってみたいかたちや世界がみんなのなかで膨らんでいったことが伝わってきたよ。
カードには2つの面があって、普段のカードあそびではトランプみたいに表や裏があるけれども、この日はどちらの面も表で主役だってことも、先生話したんだよね。それで、カードのそれぞれの面に絵や模様を描いて組み合わせたものを、上や下、右や左、斜め、いろいろな方向から見てみると、描いた絵や模様が繋がったり、違う絵の一部になったり、絵があそんでるみたいで不思議でおもしろかった。
うまくいったことも、なかなか思うようにできなくって一生懸命工夫したり、お友だちのをヒントにして相談したり、考えたことが素敵な体験になっていたらいいな。
何の変哲もない白いカードに切り込みを入れ、それを組み合わせるだけで、平面の世界が立体の世界へと変化する不思議。そこに絵や模様が描かれることで、絵の世界も変わっていく。2次元のカードに描いた絵が3次元のなかの絵となり、表情を変えるおもしろさなど、次元の間を行き来しながらの制作となりました。また、単純なユニットを組み合わせて派生するかたちの多様さ、紙独特のたわみ・しなりなどの可変性がつくる豊かなかたちなどにふれ、感じてもらいながら、つくること描くことを楽しむ機会になればと思います。
講師: |
大塚藍(鑑賞教育研究者、 |
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場所: | 多摩美術大学上野毛キャンパス |
対象: | 小学1~6年生 |
人数: | 40名 |