2015年8月6日(木)
「バナナからも繊維ができるんだ、さあ、何してあそぼう」
バナナの繊維(せんい)とあそぶのはみんなはじめてで、「せんい」という言葉をあたらしくおぼえた人もいたね。繊維ってなんだかよくわからない。けれど自分でバナナの茎から探し出して、手を使ってあそんでいるうちに、わかったことがたくさんあるんじゃないかな。
はじめに手に持ったのはみんな同じバナナの繊維だったけれど、自分の気に入ったあそびかたを見つけて、みんなそれぞれ違う布ができあがったね。手でさわってみたときには、どんな違いがあったかな。自分の身の回りでもいろいろな繊維を見つけてあそんでみてほしいな。
「これも繊維?」。こどもたちからは、さまざまな質問・疑問が飛び出してきました。繊維を紡いで糸にしてみると丈夫になるよ、と糸を引っぱってみせれば、「なんで強くなるの?」と。繊維を撚って紐にすれば「なんで(撚りが)戻らないの?」と。繊維との出会いは、こどもたちに多くの興味を引き起こさせたようでした。
こどもたちはそれぞれに、バナナ繊維という新しく出会った素材におもしろさ・美しさを見つけ、小さな木枠の中に30人30通りの繊維との遊び方を示してくれました。
繊維の抽出には根気が必要で、糸紡ぎなど少し難しいと思われる作業もありましたが、手伝おうと手を伸ばすと、多くのこどもたちは自分自身でやる、という姿勢をみせました。1本の繊維から紐や糸へ、そして織物へと形になっていく面白さとともに、自分の手がもつ力にも気付きがあればと思います。
講師: | 高野紘子(テキスタイルデザイナー、本学助手) |
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場所: | 多摩美術大学美術館 |
対象: | 小学1~6年生 |
人数: | 30名 |