2018年8月5日(日)
「きみの○○をポスターにしてみたら…」
みんな、がんばったね。絵をえがくことはすばらしいことなんだ。どうしてかというと、絵は字とちがって、見たらわかるからなんだ。字はわかることもあるけど、わからないこともあるよね。このように、ほかの人にわかることを「伝わる」というんだけれど、この夏にみんなががんばった「デザイン」っていうのは、「人に伝えるための方法」だよ。紙をかべにはると「ポスター」っていいます。かべにはるとほかの人が見るでしょ。だからたいせつなんだ。なにをつくろうかと考えること、それを絵にすること、ずっとつづけてほしいな。
「デザイン」は数値化できないといわれていますが、人と人のコミュニケーションは本来、数字で表わすものではありません。デザインの役割は、コミュニケーションを潤沢にすることです。目的はコミュニケーションで、デザインは手段です。なかでも「視覚で人に伝わる」ことを目的とするグラフィックデザインは、目から飛び込んで、感性に訴えますので、言語を超えることも時代を超えることも可能です。この力に気づくこと、そしてつくり出そうとすることが習慣になると、右脳と左脳がバランスよく発達するのではないか、と考えています。子供によっては難易度が高いのですが、「やってみよう」という意欲を示してくれれば、まず褒めてあげてください。「自分にもできる」という自信は、生涯の味方になると思います。子供達の目が輝いていたことを、嬉しく思い出します。
講師: | 山形季央 (グラフィックデザイナー、 アートディレクター、本学教授) |
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場所: | 多摩美術大学美術館 |
対象: | 小学1~6年生 |
人数: | 31名 |