講座レポート

「名画で読む西洋美術―自分学としての美術史」
西岡文彦さん

【2019年5月24日~6月21日(木) 全2回】

「名画で読む西洋美術―自分学としての美術史」。題名の通り、この講座ではいつもと少し違う視点から名画の数々を眺めていきました。

今回は、全2回に分け、「《モナ・リザ》から《落ち穂拾い》まで」「ドラクロワ・印象派からピカソ・抽象絵画まで」をテーマにお話しいただきました。

画面に映し出される作品の数々は、誰もが一度は見たことがあるであろう名作品。それぞれの見どころ紹介を通し、時代の背景や画家の人生を丁寧に読み解いていきます。そこには、美術的価値のみならず、創造のドラマや歴史のロマンを見出すことができるヒントがたくさん隠れていました。

名画を鏡にして、そこに映る自分を見つめる―。たくさんの作品の中で、不思議と惹かれる作品があるとします。先生曰く、それは実は、美術の力を借りていつもと違ったプロセスで自分自身を見つめる行為でもあるのだとか。つまりその作品の中に自分の本質が映る、いわば「自分学としての美術史」がそこにあるのでしょうか。

作品の数々と自身の人生の交差をイメージしながら美術鑑賞をしてみると、いつもとは全く違う世界が広がりそうで、とてもわくわくしませんか。

洞窟画でも、エジプト壁画でも、ギリシャ彫刻でも、ルネサンス絵画でも···惹かれた作品がそこにあれば、それはあなたを映す鏡。この講座が、皆さんのアートライフに新たな扉を開くひとつの機会になったら、とても素敵だなと感じます。

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