【2018年10月5日~12月14日(金) 全5回】
「相模原・座間 市民大学」は、相模原市・座間市と大学の三者共催で、社会が抱える諸課題と市民の学習ニーズに基づき、各大学の機能や特色を生かした学習機会を提供することを目的とした事業です。
本年度の多摩美術大学の講座は、本学絵画学科(油画)の元非常勤講師・坂本佳子さんを講師に、「モチーフを巡る旅」と題して全5回で演習型講座を開講しました。
今回の講座は、まず、描くための題材となる「モチーフ」そのものを制作することから始め、そこから得た着想をもとに絵画を描くことによって、創造の魅力や可能性について思考を巡らせることを目標としたものです。
紙や木片・針金・粘土など多種多様な素材を使用し、描く対象である「モチーフ」そのものをつくりあげていくその作業は、一見単純なようで、実は正解が無い、とても難解なものです。皆それぞれ試行錯誤しながらも、さまざまなプロセスで思い思いのかたちをつくりあげていきました。
その後、実際に絵具でキャンバスに描く作業に入ると、より一層、それぞれの作品の持つ素敵な世界観は、さらにむくむくと、大きく広がっていきました。
受講生同士で積極的な意見の交換をする姿も多く見られ、皆さんの美術表現への興味は尽きることがありませんでした。
今回の講座を通して、創作する行為そのものの魅力を感じ、今後の制作に活きる何かを掴んでいただけたら、と思います。