講座レポート

「レリーフ―次元を旅するテラコッタ」
安倍千隆さん

【2018年4月24日~6月19日(火) 全4回】

描き、そして彫ること。一次元と二次元を行ったり来たりすることで生み出されていくレリーフの世界。今回は、講師に本学彫刻学科教授の安倍千隆さんをお迎えして、テラコッタ粘土を素材としたレリーフ制作を行いました。

初回の講義では、古代エジプトから20世紀までのレリーフ作品を見ながら、それぞれの特徴や巧妙な技法について解説いただきました。「レリーフ」と一概に言っても、そこにはたくさんの表現の幅や可能性があることに気付かされます。

「あなたにとっての素敵な思い出」をテーマに思い思いに用意したモチーフを、どのようにレリーフのかたちに落とし込んでいくか。まずは、テラコッタ粘土を形成しやすい柔らかさに練り上げるところから制作は始まります。講師と相談しながら、試行錯誤を重ね、少しずつかたちをつくりあげていく受講生の方々の、真剣な眼差し、緊張感のある教室の雰囲気が印象的でした。

最後に、つくり上げた作品を窯に入れ、じっくりと乾燥させた後、焼成して完成です。
ちょうど焼きあがった作品がそれぞれの手元に届いているころでしょうか。焼き上げる前と後では、質感、作品の表情も変わり、より素敵な「思い出」の作品となっていることでしょう。

Photo
Photo
Photo