講座レポート

芸術の現在
「美術の現在―現代美術の祝祭 ヴェネチア・ビエンナーレ」
建畠晢学長

【2015年10月4日(日)】

多摩美術大学創立80周年を記念して、二子玉川で連続講座(5日間計10回)を開催しました。10名の本学教員が、絵画、工芸、デザイン、映画等のテーマでそれぞれ講演しました。本学における芸術のあり方だけでなく、各分野の現在、そして未来のかたちを探っていく講座となりました。

そのトップバッターは、本学の建畠晢学長でした。さまざまな国際展に携わってきた中から、コミッショナーを務めたヴェネチア・ビエンナーレを中心に、現代美術の展覧会がどのような状況で生み出されてきたのかというテーマのお話でした。

日本では、1970年代以降、公立美術館が数々誕生し、バブル期には個人コレクターによる私立美術館、2001年以降は、現代美術のトリエンナーレの隆盛を、ご自身の経験をもとに臨場感溢れる視点で語ってくれました。

作品をつくったり、観に行ったりすることは、美術を好きな人しかしないかもしれませんが、街をあげて行う大きな展覧会は、人々の生活にも寄り添います。さまざまな事例を伺うことで、美術のもつ意味やその役割を多角的に考える機会になったのではないでしょうか。

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