【2015年5月9日~1月16日(土)全5回】
キャンパスを飛び出し、書物に縁のある場所や人を訪ねる「本をつくる・歴史をつくるⅡ」。全5回のうち第1回目となる今回は、「正岡子規『仰臥漫録』と河原温の芸術」というテーマで、鶯谷にある子規が晩年を過ごした旧家「子規庵」と千駄木の古本カフェ「BOUSINGOT」を訪れました。
子規庵では、子規が病に倒れ死の迫る日々を綴った『仰臥漫録』を講師の平出さんが取り上げて、子規の人物像に迫る講義を行いました。闊達な子規は病床に臥していても雑記を続け、記録することをやめようとしなかったことが、『仰臥漫録』から明らかにされました。
子規庵での講義が終わった後は古本カフェへと場所をうつし、引き続き平出さんにお話しいただきました。今度は『仰臥漫録』と河原温の作品群を比較し、「時間」というテーマを足掛かりにして、その共通点などを探っていきました。「記録」という行為が、人間の活動にどう作用するのか、興味深い思索をめぐらす講座となりました。
講義後は「放課後」と称し、同カフェにて受講生同士や講師との親睦を深めていたようです。
※本講座の第3回「オルタナ出版史はあります―郡淳一郎氏に聞く」は現在もお申し込みを受け付けております(飯田橋駅より徒歩5分のrengoDMSホールにて9月5日開催)。