【2014年4月19日(土)~12月6日(土)】
八王子キャンパスにて、1年を通して文字と書物をめぐる歴史にふれた「本をつくる・歴史をつくる」講座。講師おふたりの対談や前田さんが考案した「組継ぎ本」(紙のみで製本する方法)の演習など、さまざまな角度から本について考え、受講生と一緒に追究していきました。
最終回はまとめとして、前田さんからは、文字や書物は"書く・読む・話す"という過程を"腑に落ちる"ように体感する世界であり、それらが交差して運動するものであるとお話いただきました。
また平出さんは、実数(現実)と虚数(無意識の領域)が織り交ざったこの世界をとらえるには、虚数という失われたものを失われた大きさのままで表現する必要があるとお話いただきました。
さらに実際に書物を手に取りながら、文字や、文字のリズム、紙、書物について、受講生と意見を交わして、考えを深めていきました。
来年度の本講座は、学外のさまざまな場所を訪れ、紙やデザイン、出版にまつわる施設を見学したり、ゲスト講師にお話を伺いながら、さらに文字と書物の世界を探究していきます。