- 講座番号
- 1216
植物で紙をつくる―素材と水と光が織りなす紙漉きの世界
紙は、描くための土台(支持体)として見てしまいがちですが、紙そのものが表現であるともいえます。粗い繊維や草木で染めた繊維を漉き込むことで、紙の上にどのような表情が生まれてくるでしょう。その紙に光が揺らめく様子を想像しながら、紙をつくってみましょう。
講座内容
講義―紙づくりの基礎/楮(こうぞ)の原料加工/紙漉き(白・スジ入り・草木染)/紙の透過光を楽しむ、紙でかたちをつくる
開講日 | 2016年6月2日~17日の木・金曜日 全6回 |
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時間 | 13時30分~16時00分 |
場所 | 八王子キャンパス |
受講料 | 2万5800円(材料費別途3000円) |
定員 | 20名(抽選) |
申し込み締切 | 5月12日必着 ※締切日を過ぎても受講可能な場合もあります。お問い合わせください。 |
講師 | 真下八十雄[紙漉き職人。草木染紙を通じて、自然が生み出す色合いの豊かさを探究] 中川幸子[紙漉き職人。「よい紙はよい原料から」をモットーに、自ら楮の栽培にも取り組む] |
コラム 「多摩美術大学の『紙漉き工房』」
2013年秋に八王子キャンパス絵画北棟の裏手に「紙漉き工房」ができました。釜場、塵選り場、叩き場、漉き場などが一通り揃い、紙漉きの全工程を行うことができます。
ここでは、楮(こうぞ)や三椏(みつまた)、麻、竹などをさまざまな比率で混合して試すことができたり、三六判(約182×91センチ)の大判の紙も漉くことができます。
日本画専攻の学生のみならず、全学の学生にとって、アトリエのすぐ近くに自分の表現に合った紙を探究できる場があることは、今後多くの可能性を広げてくれるに違いありません。
「紙」を、表現を構築する重要な要素のひとつとしてとらえ、考える―そんな場が多摩美術大学にはあります。
「2015秋冬号 講座案内」掲載 写真=制作風景