株式会社
コナミデジタル
エンタテインメント

背景やキャラクターデザインリーダーなど
重要なポジションに多い多摩美出身者たち

エンタテインメントコンテンツをモバイルゲームや家庭用ゲーム、アーケードゲーム、カードゲームなど多面的に展開し、IT技術やネットワークを活用した新しい遊びを提供する。全世界でシリーズ累計販売1億本を超える『ウイニングイレブン』をはじめ、国内外の市場でグローバルに展開中。https://www.konami.com
取材日:2018.07.30

コナミデジタルエンタテインメント
リードデザイナー
亀井 智之さん
2001年|油画卒

リアルを追求するため
空撮や海外現地取材、JAXAの
協力を得て制作した“ウイイレ”

背景デザインのリードデザイナーとして、『ウイニングイレブン 2016』から携わり、主にサッカースタジアムのデザインを手掛けています。実在するものなので、実際に出向いてスタジアムの構造や質感を調べ、計測を行って制作します。2018年3月にはドイツに行き、3Dデータスキャンを行いました。スタジアムにレーザーを飛ばして、実際の寸法を全部図るんです。本物に近いリアルな感じをどう生み出すか。その方法はすべて、自分たちで考えて決めます。今回は上空からのカットを作るために、ヘリコプターをチャーターして撮影しました。すでに10ヵ国は取材に行っていますが、こうした本格的な手段を使ってリアルを追求できることは、デザイナーにとって最上のよろこびですね。
山脈がかなり特徴的なスタジアムも手掛けたのですが、JAXAが所持する地形のデータが面白いのでぜひそれを使って作りたく、JAXAより使用許可を頂いて作成しました。もちろん、単にリアルな作品を作ることだけが目的はありません。コストをかけた分「利益を生む」ことが大前提ですし、想像して作るよりちゃんと見て作った方が短期間で制作できるという効率面、また「JAXAのデータを使った」という事実が宣伝効果につながることまで見越して計画し、社内プレゼンが通って、初めて実現するのです。

想定する1番の位置を常に超える意識で

制作現場では週に一回、皆が作ったものを見せ合うレビューの場を設けています。デザイナーは「見せる」という場があると、物凄い能力を発揮するんですよ。みんな、何か人を驚かせるものを見せたいという思いが強いので(笑)。プログラマーなど、異なる職種の人にも意見を聞くと、的を射た鋭いところを突かれることが多いんです。こういった自分の作品を客観視する習慣が多摩美では日常的にあって、講評会で描いた絵を評価し合う環境と同じですよね。自分の癖は自分で気づけないので、客観的に指摘し合う方が効率が良いのです。また、多摩美では「ここまでやれば1番になれる」というところまで描いても、同等もしくはそれ以上の人が必ずいることを知ったことも大きかった。社会に出るとさらにシビアで、「他社より更にいいもの作ろう」なんて当然の世界。想定する1番の位置を常に超えることを意識するようになったのは、多摩美での経験があってのことです。

動画サイトに上げれば何百万という再生回数に

私たちが手掛けたタイトルは、動画サイトに上げれば再生回数が何百万と伸びますし、国内外から注目され、世界中からいろんな声を聞くことができます。こだわった部分を褒めてもらえると嬉しいし、すごく面白くてやりがいがあります。現地取材で本物に触れたり、3Dスキャンのような新しい技術を取り入れたり。それを仲間と共にワクワクしながら作れる人には、本当に楽しい世界だと思います。学生の方は、怖がらずに作ったものを人に見せ、評価をもらって分析し、良し悪しを客観的に分析するという癖をつけてほしいですね。また、その評価を言い合える仲間をぜひ作ってほしい。学生時代も社会に出てからも、そんな関係を築けることはすごく大切なことだと思います。

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シリーズ世界累計販売1億本と突破した『ウイニングイレブン』シリーズ
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事業推進本部
プロダクト推進室
主幹
根岸 豊さん
1994年|グラフィックデザイン卒

シリーズ世界累計販売5,420万本突破の『メタルギアソリッド』を支えた
多摩美卒デザイナーの活躍

KONAMIを代表するタイトルのひとつである『メタルギア』シリーズですが、亀井さんもチームに在籍していた2005~2015年当時、デザインチームを見渡せば多摩美の出身者ばかりでした。もちろん意図してのことではありませんし、グラフィックや油画など出身学科もバラバラで、特につながりがあったわけでもありません。実際に占めていたのはチーム全体の半数程度だったのではと思いますが、背景、キャラクターといった各デザイン班のリーダーなど、特に重要なポジションに就いている人が多かったので、印象が際立ったのかもしれませんね。

デジタル技術など心配せず情熱を持って飛び込んで

以前多摩美で、油画の学生向けに小規模な説明会を催したところ、予想以上に多くの学生が集まってくれました。その時、皆さん興味は持ちながらも、「ゲーム業界は、デジタルに強くなければ進路として難しいのでは?」と心配する方もいました。ですが、デジタル技術は後からでも身につきます。力がある皆さんにはぜひ、ゲーム業界が求めるものや適性、魅力あるこの仕事のことをもっともっと知っていただき、情熱を持って飛び込んできてほしいですね。
(※2018年9月末時点)

※掲載者の所属などは記事公開時のものです。