パナソニック
株式会社

国内外のあらゆる領域で卒業生が活躍。
その伸びしろが多摩美の特徴

「事業を通じて社会の発展に貢献する」という創業以来の経営理念を体現したブランドスローガン「A Better Life. A Better World」のもと、「家電」「住宅」「車載」「B2B」の4領域で事業を展開し、世界中のお客様一人ひとりにとっての「より良いくらし、より良い世界の実現」を目指しています。
https://www.panasonic.com/
取材日:2018.7.17

イノベーション部門
デザイン戦略室
主幹
井手 信宏さん
https://panasonic.co.jp/design/

プロダクトに加えてUI/UX、サービス
など、あらゆる領域の
活動が増え続けている

デザイン部門は、家電、住宅設備、ビジネス・ソリューション(課題解決)と大きく3部門に分かれており、2017年東京・浜離宮に、2018年4月に京都に、新たにパナソニックのデザインオフィスが誕生しました。こういった日々の働く環境およびインプット環境はデザインに必要なものと考えています。入社後の若い時に海外のデザインイベントを視察させるなど、新鮮な刺激が得られる活動も活発です。

海外やマネジメント面などさまざまなシーンで活躍

多摩美出身のデザイナーは多く、毎年プロダクトデザイン専攻の学生を中心に1~2名が入社しています。卒業生は、多摩美での4年間で、社会人として通用する一定のレベルにまで仕上がっているという印象ですね。当社はデザインの領域が広いため、本人の希望や素質に合わせて、プロダクトに特化する人もいれば、サービスやソリューションデザインの分野で活躍する人もいます。現在ロンドン拠点の責任者は多摩美の卒業生ですし、北米でビジネスデザインをしている人や、京都家電ラボのリーダーなど、プロダクトデザインの範囲に限らず、国内外を舞台にさまざまなシーンで活躍しています。多方面に伸びしろがあり、その下地ができているのが多摩美の特徴と言えるかもしれません。

思考力やビジュアライズする力に長けた学生に期待

ワークショップなどで学生と接する時、注目するのは将来的な「伸びしろ」です。伸びしろとは、例えば、課題に対し、なかなかいい回答ができない学生にちょっとした助言をしたとします。すると、翌日飛躍的に成長している人と、自分の殻から抜けきれない人がいる。素直に耳を傾ける人はやはり伸びるんですね。
当社のデザインといえば家電商品のイメージが強いと思いますが、UI/UX、サービス、ソリューションなど、あらゆる領域の必要性が増え続けています。したがって、プロダクトに加えて、統合や環境デザインのように、思考力や空間から発想する力に長けた学生に期待しています。もちろん、当社にはいろんな教育システムがあるので、どの学科の方にも活躍の場はあります。学生の方は、まずは今取り組んでいる専門を十分に尖らせてください。

エコソリューションズ社
ライティングデザイン部
住宅課
デザイナー
今木 研志さん
2016年|プロダクトデザイン卒

※パナソニック株式会社 エコソリューション社 = パナソニックグループの 4つのカンパニーのうちのひとつ。照明や空調など、 主に住宅や施設内の設備環境に関する事業分野を担う。

価値を生み出していく姿勢と、
自分の思いを形にする
スキルを身に着けた

住宅向けの照明デザインを担当しています。照明は非常に身近で不可欠なものであり、家という空間を作るための基礎のような存在です。毎日当たり前に使うものとして、暮らしに寄り添える商品を目指してデザインしています。2018年秋にも、私が担当したシーリングライトが発売されたので、嬉しく思っているところです。

社会との接点を強く意識してものづくりに取り組む

プロダクトデザインを志したきっかけは、高校生の時、オープンキャンパスで学科長である和田先生に勧められたグッドデザイン賞の受賞展に行った時の経験です。それまで「いいデザイン=かっこいいもの」と思っていた私は、そこに、一見普通に見えるキッチングッズや家電製品が並んでいたことに衝撃を受けました。そこから、「いいデザインとはなんだろう」と考えるようになったのです。その時から、デザインと社会との接点を強く意識するようになりました。現在も、「社会に対して自分がどうあるべきか、何を求められているのか」という考え方でものづくりに取り組んでいますが、この発想と思考は、大学に入って鍛えられた要素だと思います。

一貫して得たことは、価値や思いを「伝える力」

私が入社して初めて担当した商品は、広島東洋カープの優勝記念シーリングライトでした。最初はファンのためのグッズとしか捉えていませんでしたが、こういった話題性のある商品が、地元の電気屋さんとお客さまとのコミュニケーションのきっかけを作っていることを知り、一つの製品でも多くの人が関わり社会を形作っていることを体感しました。
このように、プロダクトデザインは造形だけではなく、製品を介したコミュニケーションサービスのように、形をもたないものも多様にあります。実務を通して振り返ると、多摩美で一貫して得たことは、価値や思いを「伝える力」だと思います。社会に対する価値を生み出していく姿勢と、自分の思いを形にするスキルを身につけたことが大きな糧となりました。

2018年秋に発売された、今木さんデザインのシーリングライト。大らかなフォルムと糸巻き柄の透け感が、やわらかな雰囲気を演出します。
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※掲載者の所属などは記事公開時のものです。