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オイシックス・ラ・大地×多摩美術大学 「食」の問題を体験のデザインで解決


生産地や工場を視察し社会に根差した課題を探る

「食×デザイン」領域の活性化と人材育成を目的に、教育機関との産学連携プログラムに取り組むオイシックス・ラ・大地が、その第一弾として情報デザインコース3年生との連携授業に取り組みました。これまでも、食とデザインをテーマに様々な課題に取り組んできた情報デザインコース・宮崎光弘教授のもと、学生たちは7つのグループに分かれ、「食」にまつわる課題の調査から授業がスタート。世界中の食糧事情といったグローバルなテーマから日本各地の給食まで、各自が取り組みたいと思うテーマを話し合い、意識を高めました。その後は学外に出て、同社が契約する茨城の生産地を訪れて現場の声を聞いたり、日本中の食材が集まる工場の視察などを体験。社会に根差した課題を探り、日常における「食」をより豊かにするデザイン提案を映像作品や試作品にまとめ、7月14日、15日に行われたオープンキャンパスで学内展示しました。14日には高校生を含め会場に入りきれないほどの聴講者がいるなか、各グループのプレゼン発表が行われ、その後7月20日には、オイシックス・ラ・大地本社内でも発表を行いました。

「若者の孤食」や「食育」への提案

プレゼンでは、一人暮らしの学生などに起きがちな、孤食による食生活の偏りを改善するためのスマホアプリや、オイシックス・ラ・大地が使用している宅配段ボールの新たな使い道を想定し、切り抜いて野菜が組み立てられることで子供の食育にも役立つアイデア、自分の食習慣や苦手な食材を書いて伝えることで、食に関するコミュニケーションの課題を解決できるカードなどの作品を発表し、さらに、その利用シーンをストーリー仕立ての動画でわかりやすく説明。それを見たオイシックス・ラ・大地社員の方からは、「実際に利用するイメージが持てた」といった評価などが聞かれました。
また、7月20日に行われた、同本社内Osaki Kitchen Studioでの最終発表会では、現役デザイナーを含む10名以上の社員の前でもプレゼンを行い、「もう少し深く内容を聞いてみたい」、「こんなサービスがあったら、利用者の方がワクワクすると思う」といった評価を頂きました。学生らはこうした取り組みを通じて、卒業制作のテーマに取り上げる者や、卒業後に食とデザインに関連する会社へ進む者も多いそうで、各自の今後の展開も期待されます。

期間:2018年4月~7月
多摩美術大学 情報デザイン・宮崎光弘教授

茨城の契約生産者である「有機栽培あゆみの会」を視察。熱心にメモを取り、写真を撮る学生たち
オープンキャンパスの公開展示には高校生を含む大勢の聴講者が来場
最終発表会にはデザイナーを中心に10名以上の社員が参加