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アートフェア東京2019の関連企画「Future Artists Tokyo」に学生が参加


日本最大級の国際的なアート見本市「アートフェア東京2019」の関連企画で、全国芸術系大学と一般社団法人アート東京の連携企画である「Future Artists Tokyo」展に今年度も本学の学生の参加が決まりました。
本学からは、芸術学科4年・ 内藤和音さん、同4年・長田詩織さんが学生キュレーターに、 大学院彫刻1年・ 佐々木優さん、大学院博士2年・WU Qionさんが出品作家として参加します。
2回目の開催となる今回は、初回の6大学から倍以上の参加となる全国の芸術系19大学の学生作品が発表され、内藤和音さんは昨年に引き続き今年もキュレーションを担当します。

「Future Artists Tokyo」展は、学生選抜チームが作品制作そしてキュレーションから展示までを行う展覧会で、日本で芸術を学ぶ学生たちが、それぞれ学ぶ分野を活かし学生たちの手で展覧会を作り上げます。展示作品の制作だけでなく、作品選定から、テーマ設定、展示プランの作成、設営、運営まで実践的な場を経験することで、国際的に活躍できる次世代アーティスト・キュレーターの育成を目的としています。

Future Artists Tokyo ~ EЯLection of Anonymous

開催日程:2019年3月7日(木)~3月10日(日)
会場:東京国際フォーラム ロビーギャラリー  入場無料

近年、GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)に代表される巨大IT企業が生み出す、意思のようなビッグデータが存在感を増しつつあります。私たちの自己決定は知らず知らずのうちに、匿名のベールに包まれた他者へと委ねられていくのでしょうか。顔のない集団の言語に過敏に反応するあまり、人々は疲弊し、自身すらも匿名のベールで覆うようになりはじめました。

本テーマ「EЯLection of Anonymous」は、匿名のハッカー集団「アノニマス」による「選挙」、そして「感覚的な興奮状態」を意味します。それは「無政府論者達が選挙する」という滑稽な行為以上に、選挙を放棄し、顔の見えない他者の決定に不服なりとも従わざるを得ない私たちをも揶揄する言葉です。

衣、食、住、そして藝術においても、選ぶことの放棄は、すなわちアイデンティティーの喪失を意味します。個性の埋没は、時に集団を狂気へと駆りたてます。顔という身体のアイコンが剥ぎ取られた瞬間に、私たちは巨大な集団概念となり、いじめから戦争までさまざまな暴力へ突き進んでいくのです。しかし、ひとたび、そのベールを剥ぎ取れば、血の通ったあどけない人間の素顔が垣間見えるはずです。それゆえに、個性は取り戻されねばならないのです。

鑑賞者一人ひとりのBPM(=心拍数)を上昇させる若い作家の声なき叫びが、来場者の個性を再び勃興させ、新しい時代の選択を牽引するエネルギーとなることを願っています。

展覧会のコンセプトテキストより

関連情報:
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